66. 昴
目(め)を闭(と)じて 何(なに)も见(み)えず
哀(かな)しくて 目(め)を开(あ)ければ
荒野(こうや)に 向(む)かう道(みち)より
他(ほか)に见(み)えるものはなし
呜呼(ああ)砕(くだ)け散(ち)る 運命(さだめ)の星(ほし)たちよ
せめて密(ひそ)やかに この身(み)を照(て)せよ
我(われ)は行(ゆ)く 蒼白(あおじる)き頰(ほほ)のままで
我(われ)は行(ゆ)く さらば 昴(すばる)よ
呼吸(いき)をすれば 胸(むね)の中(ない)
凩(こがらし)は 吠(な)き続(つづ)ける
されど 我(われ)が胸(むね)は熱(あつ)く
夢(ゆめ)を追(お)い続(つづ)けるなり
呜呼(ああ) さんざめく 名(な)も無(な)き星(ほし)たちよ
せめて鮮(あさ)やかに その身(み)を終(お)われよ
我(われ)も行(ゆ)く 心(ここる)の命(めい)ずるままに
我(われ)も行(ゆ)く さらば 昴(すばる)よ
呜呼(ああ) いつの日(ひ)か 誰(だれ)かがこの道(みち)を
呜呼(ああ) いつの日(ひ)か 誰(だれ)かがこの道(みち)を
我(われ)は行(ゆ)く 蒼白(あおじる)き頰(ほほ)のままで
我は行く さらば 昴(すばる)よ
我は行く さらば 昴(すばる)よ